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SNSでバズる、クラブ契約フリー選手のギアが注目されるワケ

新シーズンのツアー開幕と共に、プロとゴルフ用具メーカーの新契約が発表された。PGA世界ランキング100位以内の選手は、テーラーメイドからキャロウェイに移籍したジョン・ラーム、フリーからテーラーメイドに契約したトミー・フリートウッド、そして先週ファーマーズインシュランスオープンで優勝したパトリック・リード(キャロウェイからタイトリストのボール契約)の3人だと思う。コロナ禍の影響もあってか、大々的な発表はされず、短い動画や写真でサラリと告知されただけだった。

一方、SNSで話題となったのは、クラブ契約フリーになったジェイソン・デイがピンのG425ドライバー、ミズノのJPX921ツアーアイアン、ブリジストンのボールを選んだことや、ブルックス・ケプカがアイアンをミズノからスリクソンZX7に変更したこと。パトリック・リードが契約せずに使っているアイアンが沖縄のヘッドパーツメーカー”グラインドワークス”であることも話題になった。

プロがメーカーと契約する利点は、シーズンを通して自分に適したクラブセッティングを任せられること。そしてメーカーがプロと契約する利点は、ツアーでの活躍により商品の宣伝ができて販促に繋がること。だが、後者に関しては状況が変わってきているのだ。

なぜ契約フリー選手のギアは注目されるのか。その理由は至って簡単。制約のないプロが全メーカーのクラブの中から選んだものは、最高のギアに違いないから。

契約フリーのケプカがミズノJPXツアーアイアンで全米プロゴルフ選手権を勝ち取ったとき、意外なことが起きた。クラブ契約していないミズノは、彼の写真や名前を出すことができなかった。それを知るゴルフ関連の雑誌、ウェブサイト、SNSは、「JPXツアーはあのメジャー優勝者が使っているのですが、ミズノは名前を言うことができないのです」と、半分面白がりながら情報発信した。その結果、誰もがケプカがミズノを使用していることを知ることになった。JPXシリーズがヒット商品になったのは、少なからずこれが影響していると思う。もっと言ってしまえば、私がJPXフォージドを選んだのは、少なからずこれが影響している。

契約フリーの選手は増える傾向にある。自分の動画チャンネルを持ち、クラブ試打をするプロゴルファーも増えてきた。今後ゴルフ用具メーカーは、選手に対して、SNSに対して、どのようにアプローチしていくのだろう。

話は少しズレるが、クラブ契約フリーの宮里優作のウェブサイトには、自分の使用ギアを紹介したページがある(注:サイトはリニューアルされました)。その商品名をクリックすると、アマゾンの買物ページにリンクされる。契約を交わしていないので、リンクをメーカーのホームページにする必要はもちろんないのだが、アマゾンになっているところが面白い。実は宮里も、私のような者がそれをSNS上で共有することを狙っているのかもしれない笑。

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