タイに長年住んでいますが、ゾンビーはタイ語で何かなんて、考えたこともありませんでした。先日、オフィスで米ドラマ『ウォーキング・デッド』が話題になった時に、タイ人スタッフの口からその言葉を初めて聞きました。それは特殊な単語ではなく、タイ語を少し知っている方なら1回ぐらいは聞いたことがある単語2つを組み合わせたものでした。

ゾンビーは死んでしまっているので人(コン)ではなく、幽霊(ピー)なのですが、生身の体をもっているので、生(ディップ)という単語をつけて、ピー・ディップと言います。刺身のことを、生の魚(プラー)でプラー・ディップというのを聞いたことがある方は多いのではないでしょうか?私はピーとディップの組み合わせ方にとても感心しました。生身の幽霊。ふーむ、流石は想像力に優れたタイ人です。
ゾンビー=ピー・ディップ。覚えた単語は使いたくなるもの。私は翌日、友人のタイ人にこの言葉を発してみました。しかし全く反応がありません。発音が悪かったのかもしれない。ゾンビーらしく?声を変えてもう一度言ってみました。すると今度は3秒ぐらいしてから彼は突然笑い出し、こう言ったのです。
「ゾンビーのことだよね?ゾンビは『ピー・ディップ』ですよ。『ピー・ソット』じゃない」
「えっ?」
一瞬なにを間違えたのか理解できませんでしたが、私は”生”というタイ語をディップではなく、ソットという単語に間違えて言ってたことに気付きました。ソットは生でも新鮮という意味で、例えば生ビール(ビア・ソット)という風に使います。どうやら私は”若くてピチピチの幽霊”と言っていたようです。。
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