東急百貨店がバンコクの店舗を来年1月末で閉鎖すると発表しました。今年8月にはバンコク伊勢丹が閉店したばかり。タイで歴史の長い日系百貨店がまた姿を消すことになります。
東急百貨店がバンコクのマーブンクロンセンター(MBK)にタイ1号店を出店したのは1985年8月。日本のカルチャー発信地として、タイ人と外国人旅行者で賑わうショッピングスポットとなった。2015年にはバンコク郊外のパラダイスパークショッピングセンターに総売り場面積11,800㎡の2号店をオープンしたが、集客ができず2019年に閉鎖していました。
メディアの報道によると、東急百貨店がタイ撤退を決定した背景には、バンコク商業施設の競争が激化したことと、コロナ禍による外国人観光客の入国制限などで営業の継続が困難になったとされています。現在フェイスブックの公式ページ(Bangkok Tokyu Department)に閉店の告知はまだされていません。それとは別に、東急百貨店は今月から別の問題に頭を悩ましています。反政府及び王党派グループによるデモの影響で営業時間を短縮したり、臨時休業を強いられているのです。フェイスブックではそれに関する告知が何回も投稿されています(下は10月17日投稿)。

日系百貨店のタイ撤退は残念だが、このような状況下では仕方ないことなのでしょうか。一方、2019年2月にタイ進出した「ドンドンドンキ」(ディスカウントストア「ドン・キホーテ」の東南アジア新業態)は日本人が多いトンロー地区と、閉鎖を決定した東急百貨店1号店から近い外国人観光客がかつて集まっていたエリアに店舗を構えています。すべての商品が日本製もしくは日本市場向けであるので、トンロー地区の1号店には一時帰国できない日本人の姿がたくさん見られ、日本好きのタイ人客も多い。2号店もコロナ拡大の影響は少なくタイ人で賑わっていますが、現在はデモの影響を受けています。
【後記】
このブログを書いた数日後に東急百貨店より閉店の告知がフェイスブックに投稿されました。

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